FileMaker Goの可能性~大阪にある会社様の導入事例~
FileMaker Go という言葉を聞いたことはございますでしょうか。
使用可能なデバイスの一つで「iPhone」でFileMakerのシステムを利用するためのツールです。
基本的には皆様、PCつまりパソコンでFileMakerのソフトをご利用しているかと思いますが、
FileMakerの大きなメリットの一つであるモバイルによるシステムの運用にあります。
離れた場所からでもデータの共有が瞬時に可能で、
業務効率の改善に一役担っているのは間違いございません。
今回は、Claris社の導入事例の中から、FileMakerGoを導入し、上手く活用している事例を
いくつかご紹介させて頂きます。
※弊社の開発実績ではなく、FileMakerとモバイルの可能性をお伝えする内容となります。
iPad を活用した透析業務支援システムの導入
泉南新家クリニック 様
大阪府泉南市新家1801
医療・福祉関連のお客様で、透析業務は多岐にわたり、記録・管理すべき情報も多いです。
そんな中、透析業務に携わるスタッフは事務作業等の作業が煩雑化しており、多くの時間が費やされるのが課題となっておりました。
泉南新家クリニック様では、情報管理主任ご自身でFileMakerを用いて開発した透析業務支援システム「dottoHD」を運用し、
透析業務の効率化を実現されました。
また、iPad の活用により、ベッドサイドでの業務を活性化し業務の効率化を図りました。
問題解決における導入システム
■患者管理情報(患者基本情報・透析条件・透析スケジュールなど)、各種マスタ(原疾患・透析装置・至適透析項目など)、
各種業務ファイル(透析サマリー・血液検査データ管理・フットケア管理など)等のデータベースをFileMakerにて管理。
■FileMaker Go をインストールした iPad を利用し、ベッドサイドでの運用を実現しました。
フットケアの管理をベッドサイドで患部写真を含めた記録等が実施できる環境の構築を行い、効率化を図る。
導入におけるメリット
透析業務支援システムにより、帳票作成・管理など事務作業を削減し、業務効率化と転記ミス等の防止により安全性確保を実現。
業務効率化により、患者さんに接する時間を増やし、コミュニケーションの活性化、病態観察、フットケアなどの患者ケアを充実。
iPad の活用によりフットケア管理などベッドサイドでの業務を効率化。
このように、FileMakerを導入しただ、業務の効率化を図るだけでなく、
FileMakerGoによるiPadを活用し、事務より遠く離れた場所でもデータの共有ができる環境を実現したわけでございます。
また、iPad本来が用いる”カメラ機能”を上手く活用し、患者様の写真を撮影し、
データとして保存、共有を行っております。
iPhone、iPadを用いれば、パソコンに画像や動画を送る必要もなく瞬時に登録が可能な為、
手間を加えることなくデータ登録が可能となります。
連携医療機関のインターネット外来予約、災害時の電子診療記録の導入
独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター 様
阪市中央区法円坂2-1-14
こちらも医療関係のお客様になります。
電話やFAXによる地域医療機関の外来予約は、予約する医療機関・患者および窓口となる地域医療連携室のスタッフそれぞれに手間がかかり、
不便さがつきまとう状況。FileMaker Cloud によるインターネット外来予約は、外来予約の業務を効率化し、利用者・患者の利便性を向上させた。
一方で、電子災害医療診療記録システムは、これまで標準化されていなかった災害現場での診療記録を、
1分1秒を争う場面でもスピーディーに入力することを可能にした。(FileMakerにおける速度感の確立ですね)
問題解決における導入システム
■インターネット外来予約:FileMaker Cloud を利用することにより、地域医療機関はWebブラウザ FileMaker Go から
大阪医療センターの診療科、予約日時をリアルタイムに予約確定できる。
予約操作は配布されたアカウント情報でログインしたのち、1画面で診療科、予約日時、患者情報(性別・生年月日)の入力を可能にしています。
■電子災害医療診療記録システム:紙の災害診療記録の表紙(1号紙)、一般診療用(あるいは軽症用)、
外傷用、2号紙(一般診療用・外傷用共通)の各様式を、「患者情報」「内科/軽症」「外傷/所見」「処置/検査」に区分し、
それぞれをタブで分けた一画面で記載できるようにした。また、医療救護チームが、診療した被災者の年齢や性別のほか、
発熱や傷、ストレス症状の有無など26項目をチェックし1日分を集計でき、プリントアウトした情報を災害対策本部などにFAX送信できる。
導入におけるメリット
インターネット外来予約:紹介患者の外来予約をする地域医療機関の手間を削減し、紹介患者の利便性を向上させる結果となりました。
大阪医療センターでは、地域医療連携室スタッフの予約確定にかかわる業務負担を軽減する結果となる。
電子災害医療診療記録システム:紙ベースの標準化された災害診療記録をスピーディーにシステムで記録可能になった。
トリアージタグの情報を引き継げる診療録の形式であり、将来的にはDMATの医療搬送カルテとして位置付けられる可能性がある。
こちらもまた、医療関係となります。
本来、FileMakerGoとは、デバイスに専用のアプリ(これがFileMakerGoですが)を入れることで、
簡単にデバイス上でFileMakerのシステムを利用できる点に導入メリットがございます。
今回、Webブラウザを用いることで、Webとの可能性も広がった導入実績となります。
Webサイトを作成するための開発言語だと導入コストや開発工数なども考えなくてはなりませんので、
FileMakerとWebの融合は大変強みとなります。
最後に
今回ご紹介したのはどちらも医療関係ですが、やはりスピードが大事な医療関係者様では
FileMakerGoの導入が多いように感じます。
持ち歩きが不便なパソコンではなく、カンタンに持ち歩けるデバイスを活用することで、
入力したデータを瞬時に共有することができるため、データ登録における有用性だけでなく、
手元に情報が届くまでの時間も短縮を図っているわけです。
FileMakerGoの導入は少なく感じますが、これからのニーズに合わせ、
FileMakerGoを上手く活用したシステム利用を考えていければと思います。
弊社では、現在、
東京を中心に、大阪、愛知、福岡、鹿児島他クライアントの
システム開発を行っております。
もちろん、上記地域に限らず、様々なクライアントからの
ご連絡をお待ちしております!